第12回NPO法人CRS(ケアリフォームシステム研究会)全国大会
2日目は北九州市保健福祉局介護保険課の宮永様に
「介護保険制度における住宅改修の動向について」と題し
介護保険制度における現在の状況や取り組みについてお話しいただきました。
様々な報道で分かるように
2055年には75歳以上の高齢者の全人口に占める割合が25%にも
なるとみられています、それとともに認知症になる方も増加してるとの事。
様々な介護サービスがあるなかで何でもサービスに頼ってしまう事によって
洗濯や清掃、入浴を自分でやらなくなってしまい残存機能の低下が
危惧されているそうです。
そういったことを防止するためにも医療、在宅介護サービスだけではなく
自立した生活を営む為の住まいの改修などと
一体となって連携していく事がこれから必要になっていくということを話されました。
第2部はCRSの顧問でもあり
佐賀大学 大学院医学系研究科准教授
日本リハビリテーション工学協会理事長でもある松尾清美先生の講演。
「障がい児の家族の方が住宅リフォームに取り組むポイント」と題し、
今まで先生が取り組んだ障がいを持った方たちとの住まい造りについて
事例をもとに話されました。
ただ単に「障がい」を持っているから・・・ということで片づけるのではなく
現在持っている機能を福祉用具やリフォームをうまく組み合わせることによって
自立した生活を送ることができるようになることを様々な事案をもとに解説いただけました。
例えば生まれながらに両手両足が使えなくても顔を動かせることができれば
電動車いすに顔で簡単に動かせるスイッチを付ければ
自分の行きたいところに移動できたりすることができるようになり、
最終的には社会との接点、かかわりを持つことができるという事、
その可能性について強く話されていました。
凝縮された日程でしたが「障がい者の住まいづくり」について
得るものが大きい大会でした!
日本には介護を前提とした住まい造りを相談できるところというのは
まだまだ少なく、リフォーム会社に相談したとしても言われるがままスロープ
や手すりを付けるだけです。
少しでもケアリフォームの考え方を広げていければと思います。