大切なものは表に出ない ~壁内結露対策~

 

 

-土の中の水道管 高いビルの下の下水 大事なものは表に出ない-

相田みつを

 

 

 

 

先日、先輩の改装工事現場に同行させて頂いたので少し書いてみます。

外周の写真ですが、紙のような材の上に木材が固定されています。

これは「通気層」と呼ばれるもので、躯体と外壁の間に「空気層」を作ります。

この木材は「通気胴縁」といい、この上に外壁材を貼っていきます。

通気層を設ける目的には、大きく分けて2つございます。

 

 

①結露の原因である”水蒸気”を外部に排出すること

②万一、外壁が損傷して雨水が内部に侵入してきても、

通気層からの排出+防水紙(紙のような材のこと)による二重防水で躯体を守れること

 

言葉だけではお伝えしにくいので、私の 力作のイラスト☆ で見て下さい↓↓

 

 

これが空気の入り口です。このように土台水切りの隙間から外壁内を空気が通り、 

 

 

このように放出されていきます。 

 

とくに最近の高機密・高断熱の住宅は外気と建物内の温度差が大きいため、

通気層を確保しないと結露が起こりやすくなります。

壁内結露はカビや細菌、白蟻などの発生原因となり、

建物にも、住む人にも悪影響を及ぼしかねません。

 

建築途中の現場を見かけた際は、「通気層」がしっかりと確保されているか

少し気にして見てください(^_^)

建築も、目に見えない部分ほど大切な事があります。

 

※通気層は、法規で定められたものでは無いので、採用していなくても違法建築ではありません。あくまで”建設会社”次第ですので、あしからず。